年利40%の南アフリカランド外貨預金がほぼ確実にマイナスとなる理由

人生で初めての外貨預金が勉強になったので投稿します。

 

去る8月末、もともと口座を持っている住信SBIネット銀行で、年利40%というバグのような表記の金融商品が紹介されていました。

 

それが南アフリカランドの外貨預金でした。

 

外貨預金は未経験でしたが、その場のネット取引で預入ができそうであり、物は試しと思い1万円だけ預け入れてみました。

 

その時点の感覚としては、新興国で為替の値動きが激しく、高リスクなんだろう、くらいのものでした・・。

 

ところが預入後、まだ満期は迎えていませんが、これは為替動向とはほぼ無関係に、マイナスとなるのがほぼ確定の商品だとわかりました。

 

結論としては、高確率で手数料負けするというものです。

 

以下に単純計算の結果を示します。

 

まず、40%という数字は年利であり、この商品は満期1ヶ月の定期預金ですので、1ヶ月あたりの利率としては3.333%、さらにここに課税されて2.655%となります。

 

一方で手数料は1通貨あたり14銭。1南アフリカランドは直近で7.66円ですので、1通貨あたりの手数料は1.828%。これは片道での手数料となりますので、往復では3.656%。

 

インが2.655%であるのに対しアウトが3.656%です。差が約1%であり、満期日にランドが1%上昇することでやっとトントンとなる商品なのです。

 

通貨価値の大幅な変動や流動性の低下といったカントリーリスクが云々というのも事実なのでしょうが、はなから手数料負けでスタートしている、「年利40%!(ただし手数料考慮するとマイナス!)」なファニーな商品なのでした。